​多汗症に対する注射療法
​エクリン汗腺
水を主成分とする汗を出す汗腺(エクリン汗腺)は、体温を調整したり皮膚の保湿を行うという非常に重要な役目を担っています。全身に分布し、その数は200~300万個と言われています。安静時でも1日1L(リットル)程度の汗をかきますが、最大発汗量は、1時間あたり3Lにも達します。
​多汗症とは?
多汗症とは、エクリン汗腺の機能亢進により、体温調節に必要な量を越えて大量に汗が出る状態を指します。組織学的にはエクリン汗腺のサイズの増大とアセチルコリン感受性の亢進が見られます。
​多汗症の種類
多汗症には全身性のもの、局所性のもの、また、何らかの病気により二次的に起こっているもの、原因不明のものなどに分けられます。 なお、手掌、足底のエクリン汗腺は体温調整のためではなく、精神的な緊張を強く感じた時に発汗するという特徴があり、精神性発汗と呼ばれています。ワキの場合は特殊で、体温調節に関わるだけでなく、精神性発汗をする部位でもあります。
多汗症 治療注射のメカニズム
エクリン汗腺は主にコリン作動性神経により調節されています。当該治療は、このコリン作動性神経と汗腺の接合部において神経伝達物質のアセチルコリンの放出を抑制することにより、神経伝達を阻害し発汗を抑制すると考えられています。
​*アポクリン汗腺はアドレナリン作動性ですので、本治療では効果が見られません。
ダウンタイム・併発症
皮下出血が生じることがあります。
 
頻度は不明ですが、因果関係が否定できない併発症として、呼吸困難、嚥下障害、アナフィラキシーショック、血清病、けいれん発作が生じる可能性があります。
*注意
女性は治療後2回の月経を経るまで、男性は3か月間避妊する必要があります。
​治療をお受けになれない方
・65歳以上の方
・妊婦の方、授乳中の方
・本剤にアレルギーのある方
・筋弛緩剤、筋弛緩作用のある薬を服用中の方
 重症筋無力症の方、神経筋障害の病気の方がご家族にいらっしゃる方
・治療部位に皮膚病変がある方
・その他、医師が治療の適応がないと判断した場合
​治療費
​両ワキ  80,000